一番の学習方法
世間ではいろいろな学習方法が紹介されています。
保護者や子ども達は、いろいろと自分に合った学習方法を探していますが、
「なかなかいい学習方法が見つからない」
と言う声をよく聞きます。
そんな中で学習方法の王道と思うのが、復習を徹底して行うということです。
成績不振の子どもの学習パターンでよく見られるのが、
①教わった後、「分かった」で終わらせている
②間違った内容をそのまま放置している
③継続して学習していない
この3点ではないかと思います。
①は、「分かった」=「できる」ではないということです。
「分かった」ことを「できる」ことと勘違いして、実際に自分で問題を解かないために「学校ではできたのにな」と言っている子どもがその例ではないでしょうか。
「できる」は得点に結びつきますが、「分かった」は得点に必ずしも結びつかないのです。
だから、新しく学習してことは一度自分で解いてみる。
そして、時間が経って自宅でもう一度解いてみることで本当に「できる」ようになったのかが分かると思っています。
②ですが、間違った問題には間違った原因が隠されています。
その原因が解消しない限りその子どもは永遠に間違い続けます。
場合によっては間違った原因が、正しく身に付けている内容を間違った方向にもっていくことがあります。
例として多いのが、中学1年の数学で学習する「文字式」と「方程式」の分数計算です。
分数の「文字式」の計算では通分はしますが、分母が消えることはほとんどありません(約分で消えて整数になることはあります)。
しかし、分数の「方程式」の計算では両辺に同じ数をかけて分母を消して整数の計算にすることができます。
中学1年生の保護者の方が、2学期になって数学ができなくなったという原因の一つが、分数の文字式で方程式の時のように分母を消して計算しているというのがあります。
間違った計算の仕方を放置したままにすると中学3年生まで気づかないでいることも多々あります。
③は、「継続は力なり」と言われるように、一度の「分かった」「できた」ですぐに終わらせてしまうことです。
「分かった」「できた」はその場だけでなく、永遠に「分かった」「できた」にしないといけません。
そのためには、「分かった」「できた」問題と似た問題を解き続け、自分の中に完全に定着するまで繰り返すことが大事です。
受験の際に学校の先生から「同じ問題を3回解きなさい」と言われた経験がある方は、まさにこの学習した内容を定着させるために言われた言葉だと気づかれるのではないでしょうか。
以上のことから、子どもの成績が向上する一番の方法は、
①「できる」まで取り組む
②間違いは早めに修正する
③定着するまで継続して学習する
というように復習をしっかりとすることだと理解していただけるのではないでしょうか。