地域格差と学力格差
子どもが京都大学に無事入学し、ゴールデンウィークも明けて本格的な講義が開始されているようです。
娘の高校からは幸いに今年度10名の生徒が入学し、女の子が少ない大学のためにいろいろと先輩や同級生から教えてもらっているみたいです。
やはり同じ出身の高校生がいることは心強いものです。
娘が京都に住むようになって一番驚き、困ったことはバスが非常に混むということです。
最近の外国人観光客の増加は著しいものがあり、平日でもバスが満員で乗れないこともあるみたいです。
大分では、バスが満員になって乗車できないなんて有りえないことなので、田舎者の娘には驚きで、当初はバスに乗らなかったそうです。
因みに京都市内のバスは、乗車率が高いために増便されたのですが、それでも乗れないことがあるみたいです。
人口が減少し、バスや鉄道の便数が減少する大分と随分違う状況です。
当然観光客が増えれば、経済的にも地元が潤いますし、若い学生の多い京都市は活気に満ちているということになります。
更に、学生が多いということは、京都の子どもは小さい頃から大学生に接し、身近な存在として感じることができます。
一方、大分には4年制大学は5つしかなく、それも大分市、別府市に限られています。
当然大学生に接することは少なくなり、大学を身近に感じることもないわけですから大学を知らないことは当たり前のことになります。
高校卒業して就職すればいいという考えが当たり前になっていくと思います。
しかし、AIやロボットの進化で今後無くなる職業も増えると言われ、果たして今ある職業がいつまで続くか分からない時代です。
果たして高校卒業するだけで大丈夫なのかと思ってしまいます。
大分は住みやすい環境がある県なので、高校卒業で十分、大学まで進学する必要はないと考える保護者も多いと思います。
また、自分の子どもはそんなに能力が高くないから、大学に行くことは無理だと思われている保護者の方もいらっしゃいます。
私も二人の子どもが東京大学を卒業したり、京都大学に合格するなんて小学校の頃には全く想像していませんでした。
子どもの能力は分からないものです。
ただ、残念ながら大分においては、娘たちが入学した大学にいける高校は限られています。
今まで多くのお子さんを指導してきて、潜在能力が高いけど、諦めてしまってその能力を発揮することなく社会に出ていったお子さんも多くいます。
もう少し早く学習に取り組んでくれていたらと思うお子さんが多いのです。
大分の子どもが進学することも難しい大分大学ですが、毎年かなりの数の他県の子どもが入学してきます。
全国区の大学ですから他県から来て当たり前と思われると思いますが、大分大学は他県の高校生には地元の大学より入りやすいという言葉をよく聞きます。
大分の子どもが、もう少し早く学習に取り組んでいたら、刺激を受ける機会があったら、能力を発揮して大分大学に入学しただろうなと思うこともよくあります。
一見恵まれた環境の大分ですが、教育に関しては意外にイマイチなのかなと思っています。
だから、取り組みの遅さが学力格差を生んでいる原因の一つになっているのではないでしょうか。